『おクジラさま ふたつの正義の物語』間もなく公開!札幌出身の映画監督・佐々木芽生さんのインタビュー! 『おクジラさま ふたつの正義の物語』間もなく公開!札幌出身の映画監督・佐々木芽生さんのインタビュー!

『おクジラさま ふたつの正義の物語』間もなく公開!札幌出身の映画監督・佐々木芽生さんのインタビュー!

『ハーブ&ドロシー』の2作目を経て、今回3作目にあたる『おクジラさま~ふたつの正義の物語~』が完成したわけですが、美術品を集めていた夫婦の物語から、今度は打って変わって日本も絡んだ国際問題の映画を撮ろうと思ったのはどういう所からですか?
「私は方向性とかを全然考えていないんです。たぶん私は、人間の生き様に興味があるんだと思うんですよね。『おクジラさま』も『ハーブ&ドロシー』も、結局根底にあるのは同じで、それは何かって言うと人間賛歌なんです。『人間はこうして喧嘩したりしながら皆一生懸命生きているんだな』みたいな所を感じてもらえれば…『皆仲良くしようよ』ってことなんです。要するに、クジラやイルカを巡って世界を巻き込んで、そんな喧嘩することなんかないんじゃないの?みたいな。今回は、二人の夫婦が主役ではなく、太地町という小さな町が主役ってことなんですけどね」

ドキュメンタリーというと、どこかに監督の肩入れみたいなものが入りがちだと思うのですが、今回は全方位の意見を総括して「皆さんどう思いますか?」という映画のように思いました。
「まさに仰る通りです、ありがとうございます。特にドキュメンタリー映画は作家性が強いので、作家の思いみたいなものを皆さん強烈に打ち出してくるわけです。それは悪いことでは決してないんですが、ただ捕鯨問題に関しては価値観の押し付けみたいな映画ばかりが作られていて、そういうのは私は嫌だなって。要するに、両方にいる、両極端にいる声の大きい人たちの主張だけが私たちの耳に届いてくると。だから、こんないびつな状態になってしまいますし、皆が憎み合ってしまう…そうではなくて、この問題は複雑だってことと、両サイドにはいろいろな意見を持った人がいるってことを表現したいなと思ったんですよ。私の意見を押し付けるのではなくて、観た人がそれぞれの意見を決めればいいのかなって。もう観てくださった方からは、『凄いモヤモヤする』『感想をどう言えばいいのかわからない』『語らずにはいられない』という意見をいただきました。それで良かったのかなと思うんですけどね」

佐々木さんの狙い通りですね。
「そうですね。そこが狙いでしたね、はい。」

映画のラストワードが印象的でした。たまたま太地町の方が言った言葉でしたが、全員に当てはまることなんじゃないかと思いました。
「そうですね。日本人は伝統を重んじるというか、できるだけ長く続けるという考え方を持っていて、それは良くも悪くもあるんですけど、世界的な変化に対応できないこともあります。ネットにアクセスして情報発信をできない人たちは、本当に素朴な生活をしていて、グローバリズムだのAIだのとは無縁の人っていっぱいいるわけじゃないですか。そういう人たちが世の中から取り残されてしまっていて、彼らの声がなかなかメディアに上がってこない…だからこそ、これからの情報発信はどうなっていくのかなとおもいますね。それが、太地町の漁師たちに象徴されていると思います」

今後、映画として撮ってみたい題材はありますか?
「いくつかはあるんですけど、まだ全然具体化していないです。面白い話がたくさんあって、これを映画にしたら面白いかもっていうのはいろいろあるんですけど、ただそれが自分の中で心に刺さり続けて『気になってどうしようもないから映画を作ろう』という気持ちになるまで、ちょっと時間がかかるんですよね。そういう意味では、今すぐにというのはないですね。」

佐々木さんは現在もニューヨーク在住で、世界中のニュースを取り上げていらっしゃいますが、いわばコスモポリタンになられた方から見た北海道の魅力はどのようなものですか?
「まずは土地の広さ。空間が広いので、人の心も広いと思うんですよ。凄くオープンマインドだし、古いことにこだわらない、新しいことを受け入れる、そういうフレキシビリティな所もありますし、それに対する偏見もないですよね。だから、いろいろな事が北海道から発信できるのではと。北海道は日本の中でもユニークだと思うので、文化の発信地になり得るのではと思いますね」(完)

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