幕末から明治へと激動する歴史のせつな、「城」がその役割を大きく変えそして終えていく時代の夜空の中、道南を中心にまたたいた五稜郭をはじめとする「星形」の城たち。

その中でも日本で最も古く、今なお清川・野崎の丘に当時の姿をのこすのが「国指定史跡・松前藩戸切地陣屋跡」です。

今回は、昨年度までに明らかになった、松前藩戸切地陣屋跡のなりたちとその歴史や、「野崎の丘」の地形を生かした日本唯一と言っても過言ではない「和洋折衷」の築城術からなる堅固な城の構造などについてジオラマなどを用いて解説します。

また、新たな内容として、昨年末から今年にかけてさらに進んだ研究によって判明した、星形の陣屋本陣の規則的かつ幾何学的な構造の秘密と、その技術がヨーロッパでいつごろ・どのように編み出され、最終的に日本に伝わり戸切地陣屋の築城に忠実に活かされているのかについて、現在判明している手がかりを元に、パネルでご紹介します。

このほか、戸切地陣屋の発掘調査により出土した遺物をいくつかのテーマに分けて展示し、陣屋本陣で任務に就いた人々の暮らしについてご紹介します。

桜の奥に眠る北斗の星の城について、この機会に是非知っていただければ幸いです。

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