沿線住民の思いが形に!復刻カラーの市電が札幌市内を駆け抜ける|Domingo

沿線住民の思いが形に!復刻カラーの市電が札幌市内を駆け抜ける

細部にまで徹底的にこだわった再現塗装

これまでの修繕・改修により、正面窓下の前照灯が単眼から二眼に変更されるなど車体のディティールは変わっていますが、カラーリングは可能な限り再現したのがこだわりです。正面右下にある白字で書かれた「2」は、かつて鉄板だった系統表示板を再現したもの。V字は二眼ライトでも単眼時代と変わらない印象になるよう、何度も修正しながら角度を調整したそうです。

「昔ながらの色の市電と再開発が進む町並みのコントラストを楽しんで欲しい」と和田さんは話します。

札幌市電

細部にこだわったディティール。右下の数字が系統表示板の再現

ラスト1年、最後の市電定番カラーを目に焼き付けよう!

2023年8月1日に行われたお披露目走行では、街歩き研究家・和田哲さんの招待で、沿線で暮らす子どもたちが乗車。沿線や市電の歴史を解説し、子どもたちは耳を傾けました。沿道にはたくさんの市電ファンがカメラを構える姿、中には「プロジェクト達成おめでとう」と手製のパネルを掲げる人の姿も。札幌市電が多くの人々に愛されていることを実感しました。

札幌市電

和田さんの説明に耳を傾ける子どもたち

リバイバルカラーの市電は当初2024年4月までとしていましたが、多数の支援を受け5月10日まで運行延長が決定しました。243号は一般車両として札幌の街を走り抜きその後引退になりますが、期間中はイベント運転も予定しており、貸し切りも可能です。古くからおなじみだった札幌カラーの市電の最後の1年が始まります。

札幌市電

現在のグリーンカラーの車両(写真左)と復刻カラー(写真右)

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ライタープロフィール

雑誌・書籍編集者&ライター 山下 恭平

ラジオ局で番組制作の仕事をしながら、ミニコミ誌の制作や雑誌のライター業を始める。その後、編集者として出版社に入り、タウン情報誌をメインにさまざまな記事を手掛けてきた。好きなことは料理、山登り、川釣り、札幌の石碑。札幌市南区在住で、南区をこよなく愛している。

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