Domingo 記事
駅のホームでバーベキューという、一生で一度あるかないかのイベントを楽しめる場所が、北海道にある。
@hitoritabikenさんの投稿より引用
写真には駅のホームでバーベキューをする様子が映っていて、金網の上ではホタテやエビといった魚介類や、アスパラやかぼちゃなど美味しそうな野菜が焼かれています。この投稿は3,000近くのいいねが集まり、ユーザーからは「これ行きたい!」「駅のホームでバーベキュー素敵」といった声が寄せられています。
ホームの上でBBQ!列車の側で楽しむ“ここならでは”の体験
投稿したのは旅情と郷愁のある日本各地域を紹介している「一人旅研究会」こと栗原悠人さん。栗原さんが訪れたのは、倶知安(くっちゃん)駅の南隣・比羅夫(ひらふ)駅。羊蹄山の麓にたたずむこの駅は、緑に囲まれた静かなローカル駅。
そんな場所で、なんとホームの上に金網を広げてバーベキューができるというのだから驚き。列車が入線してくる中、香ばしい煙が立ちのぼる光景はとっても不思議。
「列車の中の人、びっくりしてるだろうな」と栗原さん。確かに、知らない人が見たら「ホームで焼肉してる!?」と二度見するに違いありません。ですがこれは正式な手続きのもとに行っているバーベキューなんです。
駅舎に泊まれる貴重な宿「駅の宿ひらふ」で過ごす一夜
比羅夫駅には、旧詰所を改装した宿泊施設「駅の宿ひらふ」があり、ホームで行うBBQは、ここの宿泊者のみが体験可能。宿の2階にはホームを見下ろせる客室が2室。窓を開ければ、目の前にレールと列車が広がるという鉄道好き垂涎のロケーション。ホームで行うBBQは、夜のホームを照らす灯り、朝の静かな入線音など、ここでしか味わえない“駅時間”が流れています。
比羅夫駅のある区間は将来廃止を予定。それでもなお、旅人たちが訪れる
この比羅夫駅がある函館本線・山線区間は、北海道新幹線延伸にともない残念ながら廃止が予定されています。この宿の行方が心配されていますが、栗原さんが店主に話をうかがうと「廃止が決まってから宿泊者が増えている」とのこと。今なお、全国の旅好きから注目を集めています。
静かな森と山に囲まれたホーム、そして鉄道の音。日常と非日常が交錯する特別な時間が、羊蹄山の麓・比羅夫駅には流れています。
X(旧Twitter):@hitoritabiken
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