若手作家をサポートするプロジェクト「PORT OF ARTIST」のギャラリーが江別にオープン!所属作家による初の合同展が開催中|Domingo

若手作家をサポートするプロジェクト「PORT OF ARTIST」のギャラリーが江別にオープン!所属作家による初の合同展が開催中

絵画、イラスト、立体作品、音楽、映像、文学など、ジャンルを問わずに若手作家・クリエイターをサポートするプロジェクト「PORT OF ARTIST (以下POA)」。その活動の一環として江別にオープンした「PORT OF ARTIST Gallery」で、登録作家6名による正式展示第一弾が開催されています。展示の見どころと、若い作家・クリエイターらにぜひ知ってもらいたい「POA」についてご紹介します。

作風もキャリアも異なる6名による油彩、ペン画、写真など19点を展示

POA Gallery

展示風景(写真提供:POA Gallery)

2025年夏に江別市大麻銀座商店街にオープンした「PORT OF ARTIST Gallery(以下、POA Gallery)」。その正式展示第一弾「PORT OF ARTIST所属作家による合同展 いまのところ それぞれのいま」が開催中です。20代前半〜半ばまでの作家6名による、油彩やペン画、写真など多彩な作品19点が並びます。

POA Gallery

「画面から感じる圧を大事に」制作する新林花菜の油彩2点

POA Gallery

「流れていく今をとどめる」ために制作する安部聖哉によるペン画(写真提供:POA Gallery)

POA Gallery

撮影地で感じた空気、音、匂い等をとどめる写真を目指す橋爪涼

作品制作の背景が伝わる、各作家の「今」の思いが綴られた文章

POA Gallery

「ジレンマを自分の表現に昇華したい」と綴る、しおじなじ

本展では作品の横に作家の「今」に関する文章も掲示し、作品が生まれた背景も伝わる工夫がなされています。文章中の「大学卒業後は制作場所の確保に難儀している」「言語化できない作品の意味を聞かれて困惑する」といった言葉は、ものづくりに携わる人なら思わず共感してしまうのではないでしょうか。

POA Gallery

「幻で見えたものを構成し直して絵にしている」と綴る小黒雪子(写真提供:POA Gallery)

長年若者をサポートしてきたNPO法人による作家対象のプロジェクト「POA」

POA Gallery

えべつまちなかアート月間2023の様子(写真提供:POA Gallery)

「POA Gallery」を運営するのは、江別を拠点に長年若者のサポート活動を行ってきたNPO法人みなと計画です。2020年のコロナ禍をきっかけに若手作家のサポートをスタートし、相談窓口の運営、制作と働くことの両立の模索、展示会の開催、作家同士の交流の場づくりを実施してきました。

POA Gallery

ギャラリーでは会期外も登録作家のグッズを委託販売していく予定

POA Gallery

コーヒーを飲めるスペースもあり、絵を見ながらのんびり過ごすこともできる(写真提供:POA Gallery)

5年かけてさまざまな声を聞きながらサポート内容を練り上げ、2024年にスタートしたのが、作家対象のプロジェクト「POA」です。「POA Gallery」は、「POA」が登録作家に提供するサポートのうち「展示」や「販売」などをコンスタントに行うための拠点となります。

登録作家は随時募集中!「POA」の活動を支援するクラファンもスタート

POA Gallery

「POA」公式サイトより。現在(2025年11月)の登録作家は17名

「POA」の公式サイトから、以下引用します。

Q.若い作家に限定する理由は?
A.若いうちは、生まれ育つ家庭やまち、出会う人といった自分ではどうしようもない「たまたま」の積み重ねの影響を特に大きく受けてしまいます。そしてまだ閉じなくても良い自らの可能性を無意識のうちに狭めてしまうことがあります。
どの道を選ぶのかは本人が決めればよいことですが、自分なりの創作活動の続け方を思い描き、選択できるようになるところまでサポートできればと考えて若手作家を主対象としています。

Q.どうして好きでやっていることをサポートする必要があるの?
A.若手作家の可能性を開くことは、想像もつかないほど多くの思いを語る「言語」となり、だれもまだイメージできないことを投映する「映像」となって人々の目に触れることになるでしょう。 それが国籍も世代も超えてお互いを理解し合い、より望ましい未来を紡ぐことにつながると信じています。
若手作家だけではなくそうした可能性を信じる人もともに集い希望を灯す場として「PORT OF ARTIST」を立ち上げました。

POA Gallery

花が織りなす幻想的な世界を描く松浦蜜柑によるペン画(写真提供:POA Gallery)

合同展に参加している登録作家の松浦蜜柑さんは、自身のnoteで「POA」の公式サイトから上記と同じ部分を引用しながら、「POAのこの文面を見たときに安心感と、もっと頑張ろう!と決意するきっかけをいただきました」と綴っています。

美術の制作は一人で行うことが多いので、「POA」のような拠り所があることはとても大切なことです。登録作家は随時募集しており、ギャラリーオープン中は「みなと計画」の橋本正彦さんが在廊しているので、気になった方はぜひ本展開催中に訪れてみてください。「POA」を支援するクラウドファンディングページも近々公開予定なので、ギャラリーのインスタグラムもチェックお忘れなく!

EVENT PORT OF ARTIST登録作家による合同展「いまのところそれぞれのいま」

合同展「いまのところそれぞれのいま」

■開催日時:2025年11月1日(土)~30日(日)の期間の内、木曜・金曜13:00~19:00 / 土曜・日曜10:00~18:00
■料金:入場無料
■会場:PORT OF ARTIST Gallery(北海道江別市大麻東町13番地47)
『PORT OF ARTIST登録作家による合同展「いまのところそれぞれのいま」』の詳細や地図情報はこちら

SPOT PORT OF ARTIST ギャラリー

■所在地:北海道江別市大麻東町13番地47
「PORT OF ARTIST ギャラリー」の詳細や地図情報はこちら

ライタープロフィール

ライター 松田 仁央

2007年から2010年まで「WG」というフリーペーパーを発行しつつ、2010年からフリーランスのライターとして活動。舞台芸術と美術が特に好きです。2002年頃からギャラリー等で絵画を中心に作品を購入しています。ここでのレポートが、誰かが「自分の一枚」に出会うきっかけになったら嬉しいです。

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