自然の宝庫、標茶町で写真と映像を作る【連載「中道智大のしべちゃ日和」(1)】|Domingo

自然の宝庫、標茶町で写真と映像を作る【連載「中道智大のしべちゃ日和」(1)】

ひと

まち

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標茶町

私は千葉県野田市というところから北海道標茶町へ2021年5月に移住しました。
移住のきっかけは『自然写真を撮る』ということ。

移住のきっかけ

小さい頃から自然が大好きで、20代の頃はドッグトレーナーとして活動していました。しかし、徐々に犬だけでなくもっと大きな自然に関わりたいと思うようになっていき、写真や映像を作って自然の素晴らしさや尊さをもっと伝えたいと思うようになりました。最近では、写真や映像を通じて自然や環境を守る活動をしていきたいと思うようになり、2018年には地球温暖化のリアルを見たいとアラスカへ野生のホッキョクグマを撮影に行きました。

その後、自然を撮影するのなら日本だと北海道しかないと思い、移住を決断しました。
標茶町で狼を20頭飼育されていた方とご縁が繋がり、その施設を使用させて頂けることとなり犬達4頭と共に移住しました。

現在はメインの仕事は地域おこし協力隊として、標茶町の豊かな自然や動物達、そしてここで暮らす人たちにフォーカスを当て、これまで自分が経験してきたスキルを活かして写真や映像で町のPRをしています。2021年5月に移住したばかりの私だからこそ見える標茶町の魅力を今日は少しだけ皆さんと共有できればと思います。

標茶町の魅力

標茶町にきて私がまず第一に感動したことが日常的にたくさんの野生動物たちと出会えることです。

人間以外の生き物達が自分たちの生活圏で一緒に生きているということを実感できることは昨今の近代化・都市化の中に生きる私たちにとってある種の豊かさを与えてくれる気がします。自然の中に身をおくことで、本来叶うはずのない自然にとても謙虚に、真っ直ぐと向き合うことができるような気がしています。

標茶町の基本産業は酪農がメインです。町の至る所で牛や馬などを見ることができます。また、町面積がとても広く平原が広がっているため、とても気持ちも開放的に暮らすことができます。地平線に沈む夕日を見ることができるのも、こっちに引っ越してきてから感動したことです。海に沈む夕日は何度も見たことがありますが、地平線に沈む夕日はなかなか見られないのではないかと思います。平原が多い標茶町だからこその魅力だと気づきました。

人の豊かさ

標茶町に単身で引っ越してきた私は、こちらで友人や町の方々に溶け込めるのかという不安は移住前からずっとありました。しかし、そのことはすぐに杞憂だとわかりました。 移住後、地域の集会に呼んで頂いたり、ご自宅でご飯をご馳走して頂いたり。

田舎暮らしは苦労の連続です。特に関東圏でしか生活したことのなかった私には自然の中で暮らす知識や経験が全くありませんでした。そのため、車が泥にハマって抜けなくなってしまったり、草刈り機の動かし方から木材の切り方、なんでも自分でやらなくてはいけないことがたくさんあって、近所の方々がとても親身に助けてくださっています。
ここで暮らす人たちは毎日をちゃんと受け止めて、肯定しながら進んでいます。自然という大きなサイクルの中で暮らし、どうしようもないことはちゃんと受け止め、謙虚に、常に前を向いて進む暮らし方が僕は大好きです。みんなどこかで自然には敵わないということを体感で知っているということは、異常気象が続いている地球で暮らしていく上でとても重要なことのように思います。

今後の活動

今後ですが、今考えていることは、まず1年しっかりと四季を感じながら暮らしていく―何かを成し遂げるわけでもなく、自然の厳しさと豊かさを全身で感じながらまずはしっかりと生活していく。きっとその中で感じることや経験をしたことが写真や映像に表れていくのではないかと思っています。

また地域おこし協力隊としても、まずは1年しっかりと生活をすることで、町の良いところだけではなく改善すべき点なども見えてくるのではないかと思います。現状をしっかりと把握した上で、今後の標茶町の発展に少しでも役に立てたらとても嬉しいです。

また具体的には現在Youtubeチャンネルをメインに活動をしています。『標茶町地域おこしチャンネル』という名前で活動しており、1週間に1本を目標に動画を作成しています。


少しずつ登録者も増えてきており、今後は町の掲示板的な役割も果たせたら良いなと思います。このチャンネルを見ておけば現在の標茶町がわかる。というところまで持っていけたら良いなと思います。

個人の活動としては、写真と映像を作成しSNS等で発表していくことです。写真や映像を通して北海道の魅力、自然の大切やや尊さを伝えていき、様々な生き物と関わっている方と繋がって、『人と動物の関わり』をテーマに表現をしていきたいです。コロナウイルスの状況次第ですが、今後は1年に1回は海外にも取材へ赴き、密猟問題・環境破壊・地球温暖化・保護施設・動物実験など様々な動物の問題も日本の人たちに提起できたら良いなと思っています。
まだまだ未熟者の私ですが、この「しべちゃ日和」も月1回ペースで連載していきたいと思っています。ぜひともよろしくお願い致します。

筆者プロフィール

標茶町地域おこし協力隊・写真家・映像クリエイター 中道 智大

1988年千葉県野田市出身。小さい頃から動物や自然が大好きで20代の頃はドッグトレーナーとして様々な犬の訓練に携わる。5年前から自然と動物達の写真と映像制作を始める。現在、北海道標茶町の狼20頭が飼育されていた森で犬4頭と自然暮らしをしている。『人と動物の関係性』をテーマに各SNSにて作品を発表中。

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