Domingo編集部
函館を中心に展開しているローカルコンビニ「ハセガワストア」の「やきとり弁当」は、豚串がご飯にのったローカルフードとして有名。そんな道南のソウルフード「やきとり弁当」の美味しさを徹底解剖!さらに、地元の人がよく知る注文の“裏技オーダー”もご紹介します。
ロックバンド・GLAYのメンバーも愛する「やきとり弁当」とは
1958年に創業したコンビニエンスストアチェーン「ハセガワストア(通称ハセスト)」は、現在函館市を中心に北斗市、七飯町など全13店舗を展開しているローカルコンビニ。その代名詞ともいえる「やきとり弁当」は1979年9月に誕生しました。いわゆる「海苔弁」に焼き鳥(豚肉)を乗せただけのシンプルなものですが、函館出身者にとっては子どもの頃から食べている懐かしの味。そのレシピはブラッシュアップそこしていますが、ほとんど変わっていないのだとか。
そもそも、北海道の“焼き鳥”がなぜ豚肉が主流なんでしょうか。諸説ありますが、1937年に日中戦争が起きると食糧増産のため養豚が盛んになったからといわれています。また厳しい自然環境の中で、栄養やスタミナ満点の豚肉がエネルギー源として道民に好まれたことも、理由のひとつとされています。
味は全部で5種類!一番人気はやっぱり「タレ」
やきとり弁当は、秘伝の「タレ」、コショウも効いた「塩」、酸味がアクセントの「塩だれ」、じんわり刺激する「うま辛」、コクのある「みそだれ」の5種類の味が用意されています。一番人気は「タレ」味ですが、“通”は塩を選ぶそう。隠し味にガーリックをほんの少しだけ効かせており、これが食欲をそそります。そして裏技として、いろんな味を楽しみたいときはミックスで注文できます。これでどの味にしようか迷っていた方も安心です。
肉を柔らかくする決め手は地元の「はこだてわいん」
冷めてもおいしいと評判のやきとり弁当ですが、肉はブロックで仕入れたものを毎日手作業で串に刺し、長ネギは丁寧に皮を剥き柔らかくておいしい部分のみを使用。脂身と赤身のバランスも、工夫しながら仕込んでいます。作り置きは一切せず、注文が入ってから焼きの工程へ。肉を柔らかく、まろやかにするため「はこだてわいん」の赤ワインを吹きかけながら直火焼きします。じっくり火入れすることで、うま味をギュッと閉じ込めるのが“ハセスト流”です。
サイズは小(ごはん200g、豚精肉3本)、中(ごはん250g、豚精肉3本+野菜串1本)、大(ごはん350g、豚精肉4本)、ジャンボ(ごはん450g、ジャンボ豚精肉4本)、さらにミニサイズ(ごはん150g、豚精肉2本+野菜串1本)の5種類。さらにご飯の中に塩味の豚バラを混ぜ込んだ「W」や、月替りの限定弁当などバリエーションは豊富。ちなみに鶏肉の“やきとり”も注文できますよ。
イートインスペースやセコマオリジナル商品も
ハセストはコンビニなのでアルコールや日用品、手作りパンやおにぎり、さまざまなお惣菜が。焼き鳥はハツやレバー、鶏皮、ぽんぽちなど、定番のものが一本から注文可能です。また、北海道を代表するコンビニのセイコーマートとも業務提携しているため、セコマオリジナル商品も手に入ります。これは旅行者の強い味方と言っても過言ではないでしょう。
一部店舗にはイートインスペースも用意されているため、文字通り出来たそばからアツアツを食べることも。特に本店である「中道店」には広々としたスペースが用意されており、さらにGLAYの過去の新聞記事やサイン入りポスターなども飾られています。セコマと提携しているといっても、やきとり弁当が購入できるのはハセガワストアのみ!長年愛されてきた道南の味を堪能するためにも、函館を訪れた際はぜひお立ち寄りください。
※価格は全て税込
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ライタープロフィール
雑誌・書籍編集者&ライター 山下 恭平
ラジオ局で番組制作の仕事をしながら、ミニコミ誌の制作や雑誌のライター業を始める。その後、編集者として出版社に入り、タウン情報誌をメインにさまざまな記事を手掛けてきた。好きなことは料理、山登り、川釣り、札幌の石碑。札幌市南区在住で、南区をこよなく愛している。