北海道を航空宇宙産業の最前線基地に! 宇宙港『北海道スペースポート』を運営する小田切義憲さん|Domingo

北海道を航空宇宙産業の最前線基地に! 宇宙港『北海道スペースポート』を運営する小田切義憲さん

宇宙港を中心とした「北海道スペースポートシティ」へ

小田切さんの主な目標は、ロケットの打上げを行いたい企業を国内外から誘致し、安全かつ快適な打上げ環境を提供すること。新たな企業の誘致により地域には雇用が生まれ、人口が増加すれば新たなサービスの発展が期待されます。小田切さんは、かつて鉄道会社が駅を作り、その周辺に飲食店、病院、商店などが生まれて地域として成長してきた歴史を引き合いに出し、「宇宙港が同じような役割を果たす可能性があります。大樹町は宇宙版シリコンバレーになるポテンシャルを持っているんです」と熱く語ります。

実現に向けた大きな課題は“人材確保”

宇宙産業には最先端の技術や知識が欠かせません。そのためには、優秀な人材を地域に集める必要があるのです。そう考えると、「自分には縁がない」と感じる人も少なくないでしょう。しかし、小田切さんはどんな業種であっても宇宙に関連する可能性があることを強調します。現在、宇宙で必要なもののほぼすべては地球で製造されています。食料やトイレ、衣類など、視点を変えれば宇宙に関連しているといえるのです。

人材を集めるためには、地域内で雇用を提供する企業を育て、宇宙関連分野の専門知識を持つ人々に情報を提供することが重要です。学校や大学との連携を通じて、宇宙港を活用した人材育成にも力を入れることも、地方創生の推進につながるでしょう。現在の大樹町の人口は約5,400人ですが、「宇宙産業の活性化を通じて1万人というピーク時の人口を目指すことも不可能ではない」と小田切さんは言います。

可能性の宝庫!宇宙事業はまだまだ始まったばかり!

宇宙の歴史は60年以上に渡りますが、民間主体の宇宙事業が本格的にスタートしたのは近年です。小田切さんはそれを「ライト兄弟が初めて飛行機を飛ばした時のような黎明期」と例えます。

空を夢見た人類が飛行機を開発し、多くの人の知恵によって多用な運用がされていきました。民間ならではのスピード感が、今後の宇宙事業を後押ししていくことが想像できます。一方、宇宙産業の国内就業人口はまだ9,000人ほどといわれており、他業界の人材の参入といった人材流動性を高めていくのが急務。しかし、宇宙事業の発展にはまだまだ多くの可能性を秘めているのです。

小田切さんは「宇宙事業はまだまだチャレンジの世界。人工衛星からの情報を活用したビジネス展開など、考えられること、事業のチャンスは山のようにあります。宇宙に興味を持っている若い人たちにも、新しい可能性を探してもらいたい」と、期待を胸にします。

小田切 義憲 さん
SPACE COTAN株式会社 代表取締役社長兼CEO

全日本空輸(株)にて運航管理の現業を経験後、オペレーションズマニュアル等規定類作成を担当。成田空港、羽田空港のオペレーション業務部門責任者を経て、2011年から始まったLCC(Low Cost Carrier)エアアジア・ジャパン(株)初期要員として参画、2012年就航後社長に就任。2016年5月(株)ANA総合研究所入社。自治体、空港管理会社が発注する国内空港の利活性化等に関する調査・研究を担当。2021年4月より現職。

<画像提供>SPACE COTAN

ライタープロフィール

雑誌・書籍編集者&ライター 山下 恭平

ラジオ局で番組制作の仕事をしながら、ミニコミ誌の制作や雑誌のライター業を始める。その後、編集者として出版社に入り、タウン情報誌をメインにさまざまな記事を手掛けてきた。好きなことは料理、山登り、川釣り、札幌の石碑。札幌市南区在住で、南区をこよなく愛している。

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