Domingo編集部
地元の人々からサラリーマンまで、多様な人々が訪れる“人間交差点”
店頭のガラスケースに並ぶのは蝋細工の食品サンプル。扉を開けると、ノスタルジックな温かみを持った空間が広がります。こぢんまりとした店内には、観葉植物や雑誌が並ぶ本棚、シックな色合いでレトロな家具が並びます。まるでこの場所で何十年も続いてきた店のようですが、オープンしたのは2016年。店主・石岡彩子さんが思い描いてきた“古き良き純喫茶”を再現したのがこちらのお店です。
学生からご高齢の方まで混在し、近隣の住民だけでなく仕事の合間の会社員、デートや待ち合わせ中のスキマ時間での利用など、幅広い客層から愛されています。 「いつからあるお店ですか?二代目ですか?などと聞かれたときは、心の中でガッツポーズをしますね(笑)。狙い通りのお店になっているんだなとうれしくなります」と石岡さんは笑顔をみせます。
人気メニューはこれぞ喫茶店の味「ナポリタン」
西区発寒の名店「おかめや」から仕入れた食パンを使うトーストやサンドイッチ、ビーフカレー、ドリアなど、メニューには「これぞ純喫茶」と言いたくなるようなものがズラリ。中でも、一番人気はナポリタンです。
スパゲッティーは茹でたものを一晩寝かせたモチモチ食感。タマネギやピーマン、ソーセージと共に特製のトマトソースで炒め、仕上げにトマトケチャップでフレッシュな酸味を加えます。コク深い味わいで、粗挽きの黒コショウがピリッと味を引き締めるのが絶妙です。
珈琲はサイフォンで抽出したどっしりとコクの深い味
コーヒー豆は、北区新琴似「JINNO COFFEE」より仕入れたオリジナルブレンド。サイフォンで抽出しており、深いコクとどっしりとした後味を楽しめます。酸味が控えめな昔ながらの味わいで、付け合せのミニチョコレートとの相性もたまりません。おかわりは100円引き(他のドリンクメニューでも可)、豆の購入もでき、こちらはg650円です。
このほか、ドリンクメニューは豊富で、ウィンナーコーヒーやカフェオレなどをはじめ、紅茶やチャイ、ソフトドリンクではメロンソーダやレモンスカッシュ、いちごミルク、もちろんクリームソーダもあります。
つい長居してしまう居心地の良さ
ところどころにあしらわれた手作りのステンドグラス、ずっしりした長椅子など、一つひとつのインテリアに純喫茶の息吹を感じます。パソコンで仕事をしている人もいれば、タバコをくゆらせながら静かにコーヒーを飲む人など、思い思いに時間を過ごす人々。“あの頃”の懐かしさを感じる空間に、居心地の良さを感じずにはいられません。
「じっくり滞在しても良いし、サッとコーヒーを飲むだけでも良いんです。どんな使い方でもできるのが、純喫茶の魅力ではないでしょうか」と石岡さんは話します。
※金額は全て税込
ちゃっかる
■所在地:札幌市中央区大通西18丁目2-14
■営業時間:9:00〜19:00
■定休日:日曜日
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ライタープロフィール
雑誌・書籍編集者&ライター 山下 恭平
ラジオ局で番組制作の仕事をしながら、ミニコミ誌の制作や雑誌のライター業を始める。その後、編集者として出版社に入り、タウン情報誌をメインにさまざまな記事を手掛けてきた。好きなことは料理、山登り、川釣り、札幌の石碑。札幌市南区在住で、南区をこよなく愛している。