北海道のソウルドリンク「ソフトカツゲン」の正体って一体!?

北海道のソウルドリンク「ソフトカツゲン」の正体って一体!?

北海道

歴史

北海道の人はみんな知っている飲み物、それが「カツゲン」!
でも北海道に縁のない人にとっては「なにそれ?」な飲み物、それも「カツゲン」…

カツゲンは道民に愛されつづけ、ロングセラー商品としてなお進化を遂げています。
今や北海道のスーパーやコンビニで見かけるのは当たり前の光景ですが、そもそもどのようにして今のように道民から愛される定番商品となったのかについては、意外と知られていません。

そこで!Domingo編集部は雪印メグミルク株式会社さんに突撃!
担当者の方にカツゲンの秘密を聞いてきました。

お話をうかがった「酪農と乳の歴史館」館長の菅谷正行さん(右)と、「ソフトカツゲン」を担当されている雪印メグミルク株式会社営業企画課の齊藤景介(左)さん


1. カツゲンは元々〇〇だった!?
2. 進化するカツゲン
3. 「勝源神社」って一体!?

カツゲンは元々〇〇だった!?


カツゲンは乳酸菌飲料で、現在の正式名称は「ソフトカツゲン」といいます。生まれたきっかけは1938年にまで遡ります。

そもそもどのようにして生まれたのでしょうか?
雪印メグミルクの齊藤さんに伺いました。

「雪印メグミルクの乳酸菌飲料は、1938年に軍からの要望に答える形で、乳酸飲料『活素(カツモト)』を上海で供給したのがはじまりです。『カツゲン』は、1956年に北海道で発売された新商品で、『活力の給源』という言葉の最初と最後の一文字をとって『雪印カツゲン(活・源)』と名付けられました。」

当時のポスター


1956年当時のカツゲンは、今のような紙パックではなくふたの部分の黄色いビニールが特徴的な瓶で販売されていました。

「乳酸菌飲料は、1960年代始め頃、北海道・東北では『カツゲン』、その他地域では『スノーラック』『ヨグール』『ソフトラック』などが販売されていましたが、1966年に『スノーラック』に統一されました。しかし、北海道地域では、独自の商品供給・販売網を築いていた『カツゲン』が販売継続されることになり、現在に至っています。」

瓶で販売されていたころのカツゲンとスノーラック


そして1979年にごくごく飲めるタイプとして紙パックの『ソフトカツゲン』にリニューアル。今の形に至ります。

現在北海道で販売されているソフトカツゲン


「カツゲンは元々瓶のタイプで発売していたことから、当時はお風呂あがりに置いてあって『お風呂あがりのごほうび』のように親しんでいただいたりもしました。乳固形分が今の3倍あって濃い味として『ごほうび』のように感じていただけたのかもしれません。」

進化するカツゲン

こうして北海道のロングセラーとなった「ソフトカツゲン」ですが、定番以外にも様々な取り組みを行っています。

これまで販売されてきたフレーバーカツゲン


「シャレのようではありますが『カツ(勝つ)ゲン(源)』として北海道の受験生を応援したいというところから季節限定で受験生応援パッケージの展開をしています。また2016年には「昔のカツゲンを出してみたら面白いかもね」という意見から『あのころのカツゲン』という商品を発売しました。当時の乳固形分により濃さを再現。お客様に大変ご好評いただきました。」

2021年受験生応援パッケージ

あのころのカツゲン


そして2016年の『あのころのカツゲン』のヒットから、毎年味わい濃いめのカツゲンを期間限定で発売しています。

「2020年は御社にもお世話になりまして(笑)北海道を応援するキャラクター『雪ミク』とコラボした『カツゲン 味わい濃いめ 練乳いちご風味』を発売し、ご好評いただきました。2021年の新商品は、間もなく情報をお伝えできるかと思います。」

カツゲン 味わい濃いめ 練乳いちご風味

「勝源神社」って一体!?

そしてカツゲンは商品だけでなく一風変わった取り組みも。取材でお邪魔した札幌市苗穂にある雪印メグミルクの「酪農と乳の歴史館」(※2021年1月12日現在は休館中)の中に、カツゲンを祀った「勝源神社(かつげんじんじゃ)」がありました。ここからは「酪農と乳の歴史観」館長の菅谷さんにお話を伺いました。

「酪農と乳の歴史館」はコロナの影響で残念ながら現在(※2021年1月12日)休館中


「『勝つ源』という語呂のある商品だったものですから、実は受験生やスポーツ選手などには元々人気がありまして、カツゲン販売50年を記念して『勝源神社』を2005年に設置しました。当時は札幌工場の見学ルートの中に設けており、その工場見学も、『酪農と乳の歴史館』の見学の一環として行っていたので、見学に申し込んでくださった方だけが参拝できる、という形でスタートしました。」

勝源神社。想像以上に立派で正直びっくり

これはもはや立派な神社

奥に絵馬が掛けられているのが見えます

多くの方の願いが込められる勝源神社

1958年に発売していたころの瓶のカツゲンが祀られていました


当時は工場見学のコース上にありましたが、その後に『酪農と乳の歴史館』の中に移設され、気軽に参拝(※2021年1月12日現在は休館中)できるようになった勝源神社。その取り組みはもはや洒落の範囲を大きく超え、「祈年祭」なるものが行われているようでしたが、それって一体?

「『勝源神社 諸願成就祈願祭』は2017年から始めまして、ここ2年はお客様向けのイベントも行い、地域の方や受験生の方など、数百人に来ていただいていました。2021年についてはこういったご時世ではありますので残念ながら多くの人に来ていただくことはできないのですが、皆さんに代わってコロナが早く収束しますように・受験生が試験に合格しますように・スポーツ選手が試合に勝ちますようにと『コロナに勝つ、受験に勝つ、勝負に勝つ』という3つをお願いしようと思います。」

過去の「勝源神社 諸願成就祈願祭」の様子


そして実は以前お打ち合わせで来た時に、別の勝源神社を見かけたような気がするのですが、あれは一体何だったんでしょうか…?

「実は『出張 勝源神社』というのがありましてそれですね。(笑)元々は弊社では雪印メグミルクスキージャンプ大会を毎年行っているのですが、そこの会場に神社を持っていって、選手に試合前に参拝してもらおうと思い、一回り小さい分社をつくりました。ジャンプ大会以外にもお付き合いのあるホテルやスーパーさん、各種イベントなどに出張していったりしていて、かなり好評いただいています。」

出張版勝源神社(分社)。二回りほど小さく、普段は雪印メグミルクさんの会社入口に設置されています


2021年の「勝源神社 諸願成就祈年祭」は1月上旬に関係者のみで行われ、その様子は2月頭頃に雪印メグミルク公式ホームページ・公式YouTubeチャンネルで配信されるようです。

最後に

北海道に住んでいるとすっかりお馴染みというカツゲンでしたが、その歴史など聞いてみると知らないことがたくさん!そして遊び心ある取り組みと思っていた勝源神社は、その言葉の縁起の良さからこれまでも多くの方が願掛けに来られていました。

コロナが落ち着いてまた北海道に来る機会にはもちろん、北海道以外でも見かけたときには、ぜひ手に取って飲んでみてくださいね。