
Domingo編集部
キレキレからモコモコまで。注ぎ方で変化するプロの「サッポロ黒ラベル」

L字のカウンターがメイン。各席で充電可能なのも嬉しい
提供するビールの銘柄は"サッポロ黒ラベル生"のみ! 「スイングカラン」を使った特別な注ぎ方で、さっぱりキレのある「1度つぎ」、泡がもこもこしていて味わい深い「3度つぎ」など、家では飲めないこだわりの一杯が楽しめます。

もこもこ泡がおいしい「3度つぎ」750円
中でも人気なのが、グラスに泡だけを注いだチェコ発祥のビール「ミルコ」650円。真っ白なフォルムで、さっぱりとしていながらビールのおいしさもしっかりある、唯一無二の飲み方です。注ぎ方で味の変化が楽しめるのが「タカノビールスタンド」の面白さ。

喉越しも泡越しも、夢心地!「ミルコ」650円

ビアカクテル「カシスミルコ」700円

ナッツ、枝豆、ワサビ柿ピー、おつまみは3種。おつまみの持ち込みもOK
美味しさの秘訣は希少な「スイングカランサーバー」と注ぎ手の技術

ビール大好きな店主の高野さんは音更町出身
さきほどさらっとお伝えした「スイングカラン」ですが、十勝初の昭和初期の復刻“円筒氷冷式サーバーで、長~~~いビール管の中をビールが勢いよく流れるとても珍しいサーバーなんだとか。25mもの太いビール管の中をビールが勢いよく流れるため、注ぐのがかなり難しく素人ではうまく扱えません。しかも、全国でも50店舗程度しか楽しめないとても希少なもの。

珍しいサーバーと、それをうまく扱える注ぎ手。この2つが揃うことでしか味わえない、柔らかな口当たりの"サッポロ黒ラベル生"がタカノビールスタンドの美味しさの秘訣です。

店主の高野さんはもともとビールが好きでしたが、ビールとはかけ離れた職業を長年していました。でも、病気を経験したことをきっかけに「好きなことをやろう!」と決心してお店をオープン。ビール好きなら有名な広島県の「ビールスタンド重富」というお店の元で朝から晩まで注ぎ方の練習をするなどして注ぎ方を伝授してもらいました。

「ビールスタンド重富」のアイコンが店内のどこかに
そんな高野さんに注いでもらう一杯は、グラスの温度やビールの取り扱いから一杯一杯にこだわりが感じられます。どのビールも個性が様々で美味しいのですが、高野さんがビールを注いでいる姿を見ていると、所作のひとつひとつがキレイでスマート。本当は難しいはずのものも、簡単に見えてしまうほどです…。
超むずかしい!?「スイングカランサーバー」でビール注ぎ体験も

そんな、高野さんがいかにビール注ぎ名人かを実感したい&ビールの知識を深めたい方にぜひ試してほしいのが「つぎ体験」900円!!ビールをプロに注いでもらうのではなく、自分で「スイングカラン」サーバーを使ってビールを注ぎます。ビールが激しい勢いで飛び出してきて、注ぐのが驚くほど難しい! 注ぐ角度やタイミングなど、自らやってみると、プロがいかにすごいのかが分かります。ちょっとだけ勇気がいるかもしれまんが「注ぎ体験ひとつ」とぜひ注文してみてください。

高野さんのビールへのこだわりはまだたくさん!ビールは2日程寝かせて状態を落ち着かせてから提供していたり、軽くて飲み心地がよい薄張りのグラスは、ビールグラス専用のスポンジと無香料・無着色の洗剤を使用。ストレートの水流でお湯では洗わずに水で洗い、拭かずに乾かすことでキレイな状態にするなど、至るところにビール愛が感じられます。

自身で作成したというスウィングカランの形をモチーフにしたロゴ
馴染みのある「サッポロ黒ラベル」ですが、飲み方や注ぎ方などこだわるとこんなにもおいしいんだなと、改めて実感。「サッポロ黒ラベルにも、ちゃんと作り手がいて、注ぎ手がいて、飲み手がいる。だから、味をちゃんと上げて提供したいんです」と高野さん。ゆるくて優しい印象とは裏腹に、奥に秘めるビール愛をぜひ感じにいってみてください。

天気のいい日は外飲みできるテラス席も
ライタープロフィール
鹿女 / 編集者 中村 まや
宮城県出身。グルメメディアの編集者から猟師へと転身。”鹿女まやもん”という愛称で親しまれている。おいしく命をいただくことをモットーに、鹿を獲るところから精肉まで一貫して行う。また、ロゴやパンフレットのデザイン制作やライター業、イベントの企画運営などフリーランスの編集者としても積極的に活動している。