アメリカンドックに砂糖?レアな北海道B級グルメ「フレンチドック」の謎に迫る|Domingo

アメリカンドックに砂糖?レアな北海道B級グルメ「フレンチドック」の謎に迫る

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釧路市 道東

サクサクの衣としょっぱいソーセージが絶妙にマッチする人気のホットスナック「アメリカンドッグ」。通常はケチャップやマスタードで味わうものですが、北海道の道東地域では「フレンチドッグ」と呼ばれ、グラニュー糖をまぶして食べる独特のスタイルが広まっています。

フレンチドッグって一体何?

フレンチドッグ

フレンチドッグは、アメリカンドッグとは一線を画す地域特有の食べ物です。道東地域で親しまれているフレンチドッグは、魚肉ソーセージを使用し、砂糖をまぶして食べるのが特徴です。これに対し、一般的なアメリカンドッグは肉のソーセージを使用し、ケチャップやマスタードで味付けします。ちなみに「アメリカンドッグ」という言葉は実は和製英語で、国外では使用されていません。

砂糖とフレンチドッグの出会い

フレンチドッグ

砂糖をまぶしたフレンチドッグの歴史は、1976年に長崎屋が釧路で開催したイベントにさかのぼります。当時の釧路には肉体労働者が多く甘いものを好む傾向にあり、砂糖が手軽に入手できたことから、砂糖をまぶしたフレンチドッグが定着。地域の子どもたちがトマトやいちご、いも団子に砂糖をまぶして食べるのも、当時の道東で見られた一般的なおやつ。この地域文化が、砂糖をまぶしたフレンチドッグを定番の味として根付かせました。

北海道は砂糖の一大生産地

フレンチドッグ

北海道は日本で唯一、砂糖の原料である「てんさい」を生産している地域。長崎屋が道東地域に初出店したのは1970年の帯広で、帯広を含む十勝地域はてんさいの代表的な産地として知られています。長崎屋はその後1976年に釧路に出店した後、砂糖をまぶしたフレンチドックを提供。寒い地域特有の、カロリーを摂取しやすく、心も体も温まる食べ物へのニーズが、このユニークな食べ方を生み出しました。

一体どんな味?

フレンチドッグ

砂糖をまぶしたフレンチドッグは、外側のサクサク感と甘み、そして噛むほどに広がるソーセージの塩味が絶妙にマッチ!手軽に食べられる点と、甘さと塩気のバランスが人気の秘密。適度なボリューム感で、おやつや軽食にぴったりです。北海道道東のフレンチドッグに砂糖をつけるという習慣は、地域の伝統と創造性が融合したユニークな食文化の一例といっても過言ではありません。

どこで食べられる?

フレンチドッグ

この食べ方、今では全道にも広がりつつありますが、確実に食べられるのはやはり道東地域。道東にあるコンビニでは、アメリカンドッグを購入する際に「ケチャップ、マスタード、それとも砂糖?」と聞いてくれます。食べる際の注意点としては、砂糖がバラバラと落ちてしまうことですが、道東の人はそれもご愛嬌と楽しんでいます。

フレンチドッグ

ぜひ道東を訪れた際には、甘じょっぱいフレンチドッグを味わってみてくださいね!

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ライタープロフィール

北海道観光カメライター ぶちねこ

北海道の観光スポットや観光施設につながりをたくさん持ってる「ぶちねこ」です。北海道に住んでいると当たり前に思っているものでも、素晴らしい資源がたくさんあります。そんな素敵な北海道の魅力を発信していきます。

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