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「この豆腐でスンドゥブをつくりたい」帯広で人気の『帯広純豆腐』 一度食べたら忘れられない、十勝産豆腐が主役の一杯
十勝だからこそ作れる“純豆腐”
スンドゥブと聞くと、多くの人は真っ赤なスープや辛さを思い浮かべるかもしれません。しかし、帯広純豆腐が目指しているのは、本場韓国の味をそのまま再現することではなく、十勝産大豆から生まれる豆腐、地元の豆腐職人、時間を惜しまず仕込む牛テールスープ。土地の素材と人の技術を掛け合わせ、この地域だからこそ生まれるスンドゥブです。
帯広純豆腐の主役は、やはり“豆腐”。店で使用している坂田フーズの寄せ豆腐は、十勝産大豆だけでつくられたもの。もともとは旅館やホテルへ卸されていた特別な豆腐で、飲食店で提供するのは帯広純豆腐が初めて。
この寄せ豆腐は、口に運ぶと、大豆本来の甘みと香りがふわりと広がり、とろけるようなやわらかさの中にも濃厚な存在感が。一丁食べればしっかりと満足感があり、それでいて数日後には「あの豆腐がまた食べたい」と思い出してしまう。そんな不思議な魅力を持った豆腐です。
「この豆腐でスンドゥブをつくりたい」
帯広純豆腐が生まれたきっかけも、この豆腐でした。店主は長年親交のあった坂田フーズの豆腐のおいしさに惚れ込み、「この味をこれからも食べ続けたい」と思っていました。坂田フーズは、同級生の父親が営む豆腐店。しかし、おととし店を閉じるという話が持ち上がり、息子が事業を継ぐかどうか迷っている時期でもありました。
そのとき店主の中に浮かんだのが、「この豆腐でスンドゥブをつくりたい」という一つのアイデア。スープの中でも形を保ち、ほどけながらも存在感を失わないこの寄せ豆腐なら、主役になれる。そう考えたことが、帯広純豆腐というお店の始まりでした。
豆腐を引き立てる、24時間仕込みの牛テールスープ
スープにごはんをダイブさせてひたひたでいただく至福の一口
もちろん、豆腐だけでは一杯の料理にはなりません。豆腐のおいしさを最大限に引き出すために欠かせないのが、店自慢の牛テールスープ。牛一頭からわずかしか取れない希少な牛テールを24時間じっくり煮込み、さらに一日寝かせて旨みを引き出します。濃厚なコクがありながら後味は驚くほどすっきり。コラーゲンを豊富に含み、まろやかな余韻が続きます。
実はこのスープづくりだけでも一つの工場を構え、専属スタッフが仕込みを担当するほどのこだわり。それでも店主は、「一番うれしいのは『豆腐がおいしい』と言ってもらえること」と笑います。スープはあくまで主役を引き立てる存在。だからこそ、豆腐とスープが重なったとき、どちらも前に出すぎることなく、一杯のスンドゥブとして美しいバランスが生まれています。
こちらも人気メニューの「チキンスンドゥブ」
「海鮮スンドゥブ」「豚角煮スンドゥブ 」「アサリスンドゥブ」「明太チーズスンドゥブ」などといった豊富なスンドゥブメニューに加え、期間限定のスンドゥブも季節によって提供されます。
期間限定のスンドゥブもおススメ◎
スンドゥブの辛さは5段階から選ぶことができ、初めてなら、体がじんわり温まる「3辛」がおすすめ。120gもの寄せ豆腐が惜しみなく入っているため、見た目以上に食べ応えがあり、女性はもちろん男性でも十分満足できるボリュームです。
ナムルとごはんのセット(+280円)も
美味しい豆腐を最後まで味わい尽くす
レジ前で販売されている寄せ豆腐はお手土産にもぴったり
さらに、帯広純豆腐は豆腐だけでなく、豆乳やおからまで無駄なく使い切ります。おからを使ったショコラケーキや、おから餅パフェは、食後のデザートとして人気の一品。主役の豆腐だけでなく、副産物にもきちんと価値を見出す姿勢が、この店らしさです。
おからを使ったしっとり甘すぎないショコラケーキ
さらに、寄せ豆腐は単品で持ち帰ることもできます。スンドゥブとは違い、そのまま食べることで、大豆そのものの甘みや香り、なめらかな口当たりをよりダイレクトに味わえます。
スタイリッシュな店内は小上がり、テーブル、カウンターがそろう
店内は広々として気取らない雰囲気。ランチからディナーまで通し営業で、食事はもちろん、お酒を片手にゆっくり過ごすこともできます。スンドゥブを食べに行くのはもちろんですが、「あの豆腐が食べたい」。そんな目的地になる一軒。ランチに、ディナーに、ぜひ訪れてみてください。
ライタープロフィール
鹿女 / 編集者 中村 まや
宮城県出身。グルメメディアの編集者から猟師へと転身。”鹿女まやもん”という愛称で親しまれている。おいしく命をいただくことをモットーに、鹿を獲るところから精肉まで一貫して行う。また、ロゴやパンフレットのデザイン制作やライター業、イベントの企画運営などフリーランスの編集者としても積極的に活動している。
