Domingo編集部
2024年4月29日、北海道檜山管内のせたな町で、シャルキュトリー(食肉加工)とパティスリー(菓子)の工房「サッカムセタナイ(Satkam Seta-nay)」がグランドオープンしました。
元々は2020年秋、せたな町に移住した髙橋広大・友里菜夫妻が、北檜山区松岡にて食肉加工品と洋菓子のお店「サッカムセタナイ」を開業。その後、同区太櫓(ふとろ)の日本海を見渡せる高台に工房を建設。2023年の末から、先行して洋菓子の販売を開始していましたが、3月末から食肉加工品の製造が始まり、この度、グランドオープンの運びとなりました。
日本海の絶景を眺める最高のロケーション
工房が建つ場所は「Sunset Hills FUTORO(太櫓)」と呼ばれる別荘地にあり、日本海を見渡す絶景の地。工房から見える海は東側にせたな町の強風を活用した風力発電16基がそびえ立つ「せたな大里ウインドファーム」の丘陵が、そして西側には道南唯一の離島、「ブナの浮島」とも呼ばれる奥尻島の北端を見ることができます。
こだわりの食材で食のトータルコーディネートを届ける
サッカムセタナイは、北の大地で育ったこだわりの食材を使った食肉加工とお菓子を融合させ、食のトータルコーディネートを目指しています。地場の山菜を使ったフレーバーのソーセージや、季節の果物を使ったお菓子など、地域色と自然豊かな食材が、一人一人の食卓を華やかにします。
オススメは、サッカムセタナイならではの加工品とお菓子のギフトセット『おいしい食卓セット』。「1セットで食事が楽しめるように」とコーディネートされています。
アイヌの食文化との融合と自然エネルギーの活用
サッカムセタナイの「サッカム」は、アイヌ語で鹿肉などを乾燥熟成させた乾燥食肉製品のこと。広大さんは、アイヌの食文化である「サッカム」と自身がフランス学んだシャルキュトリーの融合を考える上で、この地域の自然エネルギーを活用できないかと考えました。
そこで新しい工房では、「PSカンティーナ」という設備を導入。生ハムやドライソーセージの熟成庫に使うもので、冷水を循環させて室内を安定的に冷やし、将来的には雪氷を活用した「氷室」の仕組みにも活用できます。この導入にあたってクラウドファンディングを実施したところ、目標額を大きく超えた支援が集まりました
あらゆる人をつなげる“地域のハブ”を目指して
2023年末、菓子のみの販売でプレオープンしたお店には、移転前からのファンや、クラファンの支援者など、町内外から友里菜さんのお菓子やケーキを求め、買い物客が訪れていました。今回のグランドオープンで、広大さんの加工肉製品が加わり、ドライソーセージと洋菓子のセットなど、さらに幅広い商品展開が期待できます。
広大さんは「地域の生産者、小売店や飲食店、消費者をつなげていくハブのような存在になりたい」と話します。北海道の小さな「せたな町」から“おいしい”を届けるサッカムセタナイの挑戦は、始まったばかり。「日本海に沈む夕日を楽しんでもらうため、夏時間の営業は18時までにしました。」という日本海の絶景が広がるサッカムセタナイ、ぜひ遊びに来てください!
執筆者:山本勝博
サッカムセタナイ(Satkam Seta-nay)
■営業日時:金曜・土曜 10:00~18:00
※日曜等、イベント営業は公式Instagramでお知らせ
■休業日:月~木曜 ※その他不定休あり
■所在地:久遠郡せたな町北檜山区太櫓416−19
「サッカムセタナイ(Satkam Seta-nay)」の詳細や地図情報はこちら
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