Domingo編集部
北海道標茶(しべちゃ)町の中道智大(なかみちともひろ)です。僕の視点で標茶町の魅力を伝えていく「しべちゃ日和」。今回ご紹介するのは「標茶の春」です。
1. 美しい新緑と芽吹く植物たち
2. 動物たちの子育てシーズン
3. 夕日の美しさ
4. 終わりに
美しい新緑と芽吹く植物たち
春と聞いて皆さんは何をイメージしますか?多くの方が桜のイメージではないかと思いますが、北海道の標茶で暮らしはじめた僕がイメージするのは「新緑」です。
冬の終わり頃だと思っていたら、ある日突然(のように感じるほど)一気に草木が芽吹き、大地一面を緑で染め上げる様は圧巻。冬が荒涼とした風景の北海道だからこそ感じる緑の伊吹。当たり前になっている方も多いかもしれませんが、私にとってはとても印象的な春の緑です。
また、春は様々な植物が芽吹く季節。大きな風景ばかりに目を奪われがちな北海道ですが、目の前の地面や風景に何気なく目を落とすと、植物たちの小さな命を感じることができます。
動物たちの子育てシーズン
そして春はなんと言っても野生動物たちの季節。あちこちで子育てがはじまり、賑やかに感じられます。標茶町では狐や鹿はもちろん、国の特別天然記念物であるタンチョウの子育ても見ることができます。
標茶町には豊富な水源と良質な湿地帯を有し、天敵から身を守るには最適な環境が揃っています。冬のタンチョウが有名ですが実は1年中いる留鳥。春の子育てシーズンは撮影者も少なくなり、標茶はタンチョウの姿をみることができる穴場スポットです。
このように挙げればキリがないほど、動物や植物にとって輝くシーズンが春の標茶、そして北海道です。普段何気なく通り過ぎてしまう牧草地も、目を凝らせばたくさんの命で溢れています。皆さんもぜひご自分の目で見て標茶町の自然を楽しんでみてください。行き慣れた景色もきっと一変すると思います。
夕日の美しさ
最後にご紹介するのは夕日の美しさ。この時期の夕日の美しさは1年の中でも特に美しいと感じます。気象や気温などの関係なのか、夕日が綺麗に焼けてくれることが多い気がします。
また冬とは違い雲もよく発生し、夕景により一層の美しさをプラスしてくれます。標茶町に引っ越してきて感動したことのひとつがこの夕日でした。
都会で暮らしていた頃はビルの隙間に隠れ、建物に沈んでいく夕日が当たり前。しかし、ここでは地平線の彼方に夕日が落ちていきます。そして日が落ちでも尚、焼けた空を眺め楽しむことができます。
終わりに
いかがでしたでしょうか。今回は個人的に思う標茶町の春の魅力をお伝えしました。これらの光景は、標茶町で本当に良く見ることができます。
皆さんも観光の際は名所以外にも色んな所に目を向けてみてください。きっと新たな北海道の魅力が見つかると思います。
筆者プロフィール
標茶町地域おこし協力隊・写真家・映像クリエイター 中道 智大
1988年千葉県野田市出身。小さい頃から動物や自然が大好きで20代の頃はドッグトレーナーとして様々な犬の訓練に携わる。5年前から自然と動物達の写真と映像制作を始める。現在、北海道標茶町の狼20頭が飼育されていた森で犬4頭と自然暮らしをしている。『人と動物の関係性』をテーマに各SNSにて作品を発表中。
これまでの「中道智大のしべちゃ日和」
第1回:自然の宝庫、標茶町で写真と映像を作る
第2回:「暮らすことキナ」中本啓子さんが教えてくれること
第3回:北海道へ移住して約半年。自然と共に暮らすこと
第4回:Youtubeで町おこし!標茶町が目指す本当の地域おこしとは
第5回:標茶町にある純喫茶ぽけっとさん。SL限定のメニューをご紹介
第6回:北海道の馬「北海道和種馬」を守る。標茶町での小濵真人さんの挑戦
第7回:「標茶の美しさを写真で伝えたい」宮澤香織さん